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セルフネグレクトとは
セルフネグレクトとは、
自己管理が不十分になり、基本的な生活ニーズ(衛生、食事、医療など)を無視する状態
を指します。
原因として、精神的疾患(うつ病や認知症)、社会的孤立、経済的困難が考えられます。
高齢者に多く見られますが、年齢に関係なく誰にでも起こり得ます。
詳しく説明していきましょう。
セルフネグレクトに陥る原因
心身に大きなストレスがかかった
セルフネグレクトは、心身に大きなストレスがかかることで引き起こされることがあります。
心身への大きなストレスとは、生活環境や人間関係、仕事のプレッシャーなどです。
症状としては、うつ病や不安障害が挙げられます。
精神的な問題は、自己管理能力を低下させ、日常生活の基本的なケアができなくなる原因となります。
他には、ストレスが身体に与える影響もありますね。
慢性的なストレスは、疲労感や無気力感を引き起こします。
これらの体調不良によって、入浴や食事などの基本的な行動が億劫になって、それが「セルフネグレクト」の状態になっていきます。
セルフネグレクトを防ぐためには、ストレス管理が重要です。
認知症や精神疾患
セルフネグレクトに陥る原因の一つとして、認知症や精神疾患が挙げられます。
認知症や精神疾患によって、自己管理能力が低下し、生活の質が落ちていきます。
認知症は記憶力や判断力の低下を引き起こします。
たとえば、日常生活に必要な行動(入浴や食事など)を忘れたり、生活が不規則になったりします。
高齢者の場合は、周囲が気づかないまま症状が進行することもあります。
うつ病や統合失調症などの精神疾患も、自分自身のセルフケアを怠る原因となります。
精神疾患が原因で、意欲が低下したり社会的に孤立したりなどがあります。
日常生活の活動が億劫になっていく・・。
そんな状態だと、ますます周囲とのコミュニケーションを避けたくなりますね。
だんだんと支援を受けることが難しくなったり、自分自身をケアする意識がますます低下してしまいます。
貧困
次に、セルフネグレクトの原因として「貧困」があげられます。
貧困状態にある人々は、経済的な理由で健康管理や生活環境の維持が難しくなります。
その結果、セルフネグレクトに陥ることが多いです。
- 「貧困」は健康管理を困難にする。
十分な収入がないと、栄養バランスの取れた食事を摂ることができません。
経済的な困窮によって、安価なインスタント食品や冷凍食品に頼ることが多くなっていく・・。
このような食生活は、身体の健康を損ない、病気を引き起こす原因となります。
- 「貧困」により、医療へのアクセスも制限される。
経済的な理由から病院に行くことをためらうことも起こります。
体調不良だけど、病院には行かない。行けない。
放置していると、病状が悪化することもあるでしょう。
- 「貧困」による精神的な影響が起こる。
貧困はストレスや不安を引き起こし、自尊心を低下させます。
「自分は社会に必要とされていない」と感じ、自己管理への意欲が失われていきます。
そして、セルフネグレクトの状態に陥っていきます。
このように、貧困は心身両面からセルフネグレクトを促進する重要な要因となります。
セルフネグレクトの危険性
ゴミ屋敷を作ってしまう恐れがある
自己管理の放棄し、生活環境が著しく悪化することが起こります。
たとえば、生活で出るゴミを捨てずに溜め込み、「ゴミ屋敷」となってしまう。
そんな状態では、健康や社会生活に影響が出ます。
特に高齢者や精神的な問題を抱える人々に見られる現象です。
この背景には、精神的な病や認知症、依存症などが考えられます。
そのような体調によって判断力が低下すると、生活環境を維持する意欲が失われていくんです。
部屋の掃除や整理整頓ができず、ゴミや不用品が溜まっていくのです。
たとえば、高齢者の一人暮らしで、周囲からの支援を拒否し、いつしかゴミ屋敷となっていく・・。
ゴミ屋敷となると、近隣住民にも悪影響となり、トラブルの原因となっていくでしょう。
セルフネグレクトによるゴミ屋敷化は、放置すると深刻な健康問題や社会的孤立を招きます。
孤独死の危険性が高まる
自己管理を放棄することで、孤独死の可能性も高まります。
一人暮らしの高齢者や孤立した若者において、この現象は顕著です。
本人は自らの健康や生活を顧みなくなります。
原因として、
- 精神的な問題
- 身体的な衰え
が考えられます。
老化や病気、経済的困窮が原因で生活意欲が低下し、必要な医療や食事を拒否するようになる。
周囲との関係が薄くなるので、気づかれにくいです。
本人の精神的にも孤立感が増し、悪化していく、、という悪循環が起こります。
高齢者が配偶者を失った後に一人で生活するようになる。
↓
精神的に落ち込んだ状態が続く。
↓
家事を行う意欲を失ってしまう。
その結果、食生活が乱れ、食事も摂らなくなるかもしれません。
孤独死した人の約80%がセルフネグレクトに陥っていたという調査結果も出ています。
孤立した状態では助けを求めることが難しく、自らの健康状態も悪化します。
周囲とのコミュニケーション不足から生じるため、早期の介入によって防ぐことができるかもしれません。
近隣住民に迷惑がかかる
生活環境の不衛生を起こすこのような状況は、セルフネグレクトが原因です。
セルフネグレクトの状態になると、掃除や整理整頓ができなくなり、ゴミや不用品が溜まります。
この結果、部屋がゴミ屋敷化し、悪臭や害虫の発生などが起こります。
近隣住民に影響が及びますね。
不快感(街の景観や悪臭など)や、衛生状態が悪いことから健康にも影響が及ぶことでしょう。
以下の様に、段階的に起こります。
- 部屋が散乱する。
- 日がたつにつれて、虫が発生する。
- 段々と部屋の中だけではなく外にまで影響が及ぶようになる。
- 近隣から苦情が寄せられするようになる。
- 場合によっては行政による介入が必要になることも。
だんだんと地域社会全体に悪影響を及ぼすことになっていくでしょう。
セルフネグレクトは一人の問題ではなくコミュニティ全体に影響を与えます。
周囲の人々が注意深く観察し、必要なサポートを提供することで、この問題を軽減することが可能です。
地域社会全体での理解と協力が求められます。
セルフネグレクトに陥らないようにするには?
孤立させない
セルフネグレクトを防ぐためには、孤立させないことが重要です。
私達にとって社会とのつながりはとても大切です。
つながりがあるからこそ、自己管理の意欲が高まり、生活の質を保つことができるのです。
社会から孤立すると、自己評価が低下し、日常生活を送る気力が失われます。
周囲とのコミュニケーションが足りないことで、自分の状態の変化に気づく人がいなくなります。
気づいてもらえるからこそ、必要な援助を求める機会があるのです。
地域の見守りサービスや友人との定期的な交流を持って、健康や生活の維持のための助けを得ていくことが大切です。
つことで、健康状態や生活習慣を維持する手助けになります。結論(Point): 孤立させないためには、家族や地域社会が積極的に関与することが求められます。定期的な訪問や電話連絡を行い、相手の状況に気づくことが重要です。また、地域包括支援センターやボランティア団体などのサポートを活用することで、孤立を防ぎ、セルフネグレクトから脱却する道筋を作ることができます。これにより、心身ともに健康的な生活を送ることが可能になります。
SOSを発信させやすい環境を整える
セルフネグレクトを防ぐ方法として、SOSを発信しやすい環境を整えることが大切です。
それには、周囲のサポートが不可欠で、孤立感を軽減させていく必要があります。
人とのコミュニケーションが減少すると、自分の状態に気づきにくくなり、助けを求めることが困難になります。
そのためには、例えば以下の方法が挙げられます。
定期的な連絡
家族や友人が安否確認アプリを利用して定期的に連絡を取り合うことで、異変に気づきやすくなります。
オープンな対話
友人や家族との会話の中で、感情や悩みを自由に話せる雰囲気を作りましょう。
誰かが本人のサインに気づくことができるかもしれません。
支援センターの活用
近隣の支援センターと連携し、困ったときにはすぐに相談できる体制を整えることも有効です。
このように、SOSを発信しやすい環境を整えて、セルフネグレクトを防ぎ、それぞれが自分の健康と安全を守れるようにしていきましょう。
セルフネグレクトになりかけた人を責めない
セルフネグレクトになりかけた人を責めないことは、重要な対策の一つです。
では、その理由について説明します。
セルフネグレクトになりかけた人を責めると、そのことでさらに孤立します。
本人が、自分の状況を受け入れにくくなってしまうのです。
セルフネグレクトは精神的な問題や環境要因によって引き起こされるので、本人が自分の状態に気づいていないことが多いのです。
責められると自己否定感が増し、助けを求めることが難しくなるのです。
その対策として、以下を心がけてみてください。
- 共感的なアプローチ
たとえば、友人が生活に困難を抱えている場合、「大変だね、何か手伝えることはある?」と声をかけることで、相手は心を開きやすくなります。
(「どうしてこんなことになったの?」と責めないように注意しましょう。) - サポート体制の構築
家族や友人が協力して、無理なく支援できる環境を整えることが大切です。
定期的に連絡を取り合い、相手の気持ちや状況を理解に努めましょう。 - 専門家の活用
必要に応じて、地域包括支援センターやカウンセリングサービスを利用しましょう。
この際も、「一緒に行こう」と優しく誘うなど、配慮しましょう。
このように、セルフネグレクトになりかけた人を責めない姿勢は、その人が回復するための大きな助けとなります。
生きづらさを抱えていたらカウンセリングを受けてみる方法もある
生きづらさを感じたら、カウンセリングを受けてみることも検討してみてください。
カウンセリングで専門家と話すと、自分の感情や状況を整理していくことができますよ。
改めて「セルフネグレクト」という言葉から・・
「セルフネグレクト」を直訳すると、「自分を無視する」「自分を放棄すること」です。
自分を一番大切にするのは、誰でしょう?
たとえ、大切な誰か(パートナーや、子どもや親など)がいたとしても、自分を最優先するのは、自分しかいません。
どんなに大切な人でも(親であれ子であれパートナーであれ)まず、「自分で自分を守るべき」なのです。
「自分のことを大切に思えない。」
そう思うなら、ぜひ相談してください。
あなたがもし、自分を大切にするってどういうことなのか?
わからないなら、、、一緒に考えますよ。
自分を大切にすることにどんな意味があるの?
そう思うのなら、、そのことも、ぜひ一緒に考えましょう!