あなたは、「スケープゴート」という言葉を聞いたことがありますか?
アダルトチルドレンにもタイプがあって、その中の一つにスケープゴートがあります。
詳しく説明していきますね。
スケープゴートの定義と起源
他人の罪を背負わされる、身代わりや生け贄になるような行為。
「スケープゴート」とは、概ねそういう意味で使われます。
以下に、詳しくご説明します。
スケープゴートの言葉の意味
スケープゴートは、語源は「スケープ」と「ゴート」に分けられます。
「スケープ」は、エスケープ(escape)で、「逃げる」という意味。
「ゴート」は、ヤギ(goat)です。
直訳すると「逃げるヤギ」という意味です。
本来は、宗教上で「生け贄(いけにえ)として捧げる生き物、動物」のことを指します。
現代では「身代わり・生け贄」などの意味で使われることが多いです。
なぜ家族内でスケープゴートが生まれるのでしょうか?
スケープゴート型のアダルトチルドレンは、どのような行いをしがちなのでしょう?
その行動により、潜在的に得られる効果は何なのか?(どういう結果が得られるのか?)
ご説明いたします。
自分が家族の中で問題行動を起こす。
すると、同じ悩み(自分の問題行動)に対して家族が同じ問題に取り組むことになります。
その結果、家族の結束が固くなる。
こういう流れがあったとします。
あなたは、潜在的に理解します。
「私が問題行動をすれば、家族の結束は固くなるのか!」
家族が結束するために、私が問題行動を起こせばよい!
そして、あなたは自分でもわからないうちに問題行動を起こすようになってしまうのです。
これが、スケープゴートの「身代わり、生贄」の実態です。
「自らが身を差し出している」という構図をイメージできますでしょうか?
問題行動をする役割を担うことで、あなたは「身代わり、生け贄」になるという道を選んだ、ということです。
本人は無意識だし、むしろ「こんな立場はつらいし、望んでいないのに!」ということも多いです。
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「身代わり、生け贄」(ヤギなど)のイメージとは違うかも?
「身代わり、生け贄」という言葉のイメージは、なんだか「ぐったりとして身を捧げる」というイメージがあるかもしれません!
アダルトチルドレンのスケープゴート「身代わり、生け贄」とは、
「別の問題を起こして注目を向ける行動」のことを指しています。
「逃げるヤギ」(=おとなしい、哀れというイメージ)とは、少し違うかもしれません!
問題行動とは、具体的には、
・素行不良
・不登校
・病気になる。
などのことです。
(以下、「問題行動」と表記します)
他に、問題行動をすることで、同時に
→親に、「私を見捨てないで!」という思いを伝えていたり、
→「私を愛しているよね?」
、、という確認をしているというケースもあります。
いろいろなタイプがありますが、重複していることも多いです。
同時進行しているかもしれません。
\愛情を試すその他の行動としての参考記事/
なぜ、望まない立場や行動、症状(病気)を起こしてしまうのでしょう?
問題児扱いされることもつらいし、病気になるなんて、しんどいですよね。
でも、本人にとっては、そのつらさを上回るメリットがあるのです。
家族からの注目を浴びることができる。
家族が同じ問題で悩み、取り組む。
同じ目的のために向かっていく仲間って、絆が生じますよね。
周囲からの愛情を確認したいという思いを、問題行動で表現してしまうようになったりするのです!
また、自分がその役割を担うことで、家族内の問題を表面化させることもできますね。
その結果、自己肯定感が持てなくなってしまうんです。
この状態に陥ると、その問題の解消をするために(自分が注目や愛情の対象となりたいと願う)、また別の問題行動を引き起こすようになってしまいます。
まさに「負のスパイラル」の状態だと思いませんか?
正当に愛情を得る方法や、「ありのままでいい」という事実を感じられず、外から言われる(表現してもらう)ことを求めてしまう。
周囲からの愛情を実感できない。
結果、愛情を感じることができないままに成長する、、そして大人になったという人はいませんか?
その他、いろいろな環境要因により、スケープゴートから逸脱することが難しくなっていってしまうのではないでしょうか?
\「望まない」けど出てしまう・・その他の感情のコントロールについてはこちら/
アダルトチルドレンとしてのスケープゴートの特徴
自らの望みでもないこと。
それが損な役回りだとわかっていても、やってしまう。
スケープゴートタイプのアダルトチルドレンの方は、自分では気づかずにそのような行動をしているかもしれません。
家族内でのスケープゴートとしての役割や期待
では、実際のスケープゴートとしての役割は、どのように機能しているのか?
以下に例を上げますので、自分自身に該当する項目がないか?
チェックしてみてくださいね。
- 家族の問題を、自分のせいだと責められることが多い。
- 家族の感情(怒りや嘆き、不満)を一人で引き受けて、家族のバランスを保とうとする。
- 自分が悪者や問題児であるという立場を引き受けることが多い。
- 罪もないのに悪者にされたり、犠牲になり、責任を取らされることがある。
- 家庭内のゴミ箱的な役割を担ってしまう。
- 家族のネガティブ面をすべて引き受けてしまう。
いかがでしょうか?
該当する項目はありましたか?
スケープゴートの役割がアダルトチルドレンに与える精神的・感情的な影響
スケープゴートの状況が状態化した中で育った人は、常に自分を責めてしまったり、、罪悪感や恐怖を感じることが多いかもしれません。
- 自己肯定感が低い
家庭の中で悪者や問題児の立場を引き受けてきたので、自己肯定感が育たず、自信がない。
ネガティブな何かを背負って安心するという側面があるかもしれません。 - 心理的ストレス
家族の不満や怒りなどのネガティブ感情を一人で受け止め続けてきたので、ストレスを受け続けてきました。
そのため、心理的不安を感じたり、うつ症状が出る方もいらっしゃいます。 - 対人関係がうまくいかず悩む
家庭内での正常なコミュニケーションやポジティブ感情を経験することができずに育ちました。
対人関係がうまく築くことができず、距離感や孤独感に苦しむことが多いです。
他人からの承認を過剰に求めたり、自分に対して過剰に批判的になるなどの傾向が出てきます。
あなたがその立場を続けてきたのなら、もしかしたら今でもその習性(慣習)が続いていませんか?
それが、あなたが抱える「生きづらさ」の原因となっているのかもしれませんね。
\アダルトチルドレンについて、こちらの記事も参考に/
スケープゴートの役割の長期的な影響
スケープゴートの役割は、子供時代に長期にわたって担ってきたという方が多いかもしれません。
では、そういう方は実際にはどのような影響が及ぶでしょうか?
自己評価の低さや自己否定感
スケープゴートの役割を長期的に担うと、自己評価や自己否定などはどのように影響してくるでしょうか?
- 自己評価が低下し、自己否定感が生じる
自分が無実であるにもかかわらず、他人から責任を負わされたことで(その状況を受け入れる)、自分自身に対する信頼が低下するかもしれません。
他には、自己評価が低下しやすくなります。 - トラウマや心的外傷
他人から責任を負わされたことで、精神的に傷つきますよね。
また、スケープゴートの役割を担うことで、いじめや虐待を受けることもあります。 - 社会的孤立や不信感
他人から責任を負わされたことで、周囲の人々から孤立することがあります。
また、スケープゴートの役割を担うことで、社会的信頼感や安全感を失うことがあります。
スケープゴート役割を担うことは、上記のような長期的な影響を与えることがあります。
\【関連記事】生きづらさの原因と対処法が分かります/
他者との関係性における困難
スケープゴートの役割を担うことで、他者との関係性においても困難を引き起こすことがあります。
その影響とは・・
- 他者との信頼関係が損なわれる
スケープゴートを担うことで、周囲の人々から不信感を抱かれることがあります。
そのことで、他者との関係性が悪化しがちです。 - 他者との間に対立や敵意が生じる
周囲の人々から攻撃や非難を受けるかもしれません。
また、他者との間に対立や敵意が生じることがあります。 - 他者との関係性が希薄になる
周囲の人々から排除されることがあります。
また、他者との関係性が希薄になることがあります。
対人関係がうまくいかない。
どうすれば、対人関係がうまくいくのか?
そんなお悩みを抱える方もいらっしゃいます・・。
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社会的な役割や職場での対人関係に与える影響
スケープゴート役割を担うことは、社会的な役割や職場での対人関係にも影響を与えます。
- 社会的地位の低下や排除を受ける
スケープゴート役割を担うことで、周囲の人々から排除されることがあります。
また、社会的地位の低下を招くことがあります。 - 職場での対人関係の悪化
スケープゴート役割を担うことで、同僚や上司から攻撃や非難を受けることがあります。
また、職場での信頼関係が損なわれることがあります。 - 自己防衛的な行動をとりがちになる
スケープゴート役割を担うことで、自己防衛的な行動をとることがあります。
例えば、自分を守るために、他者を攻撃することがあります。
スケープゴート役割を担うことは、社会的な役割や職場での対人関係にも影響を与えることがあります。
会社でのやり取りなどは日常的に必要なお仕事の方も多いですよね。
私には、どのような傾向があるのかな?
自分で把握していきましょう。
あなたは、どのようなパターンが多いですか?
\【関連記事】人との距離の取り方を把握しましょう/
スケープゴートからの解放:回復へのステップ
スケープゴート役割を認識し、そのパターンを変えるための手法
自分がスケープゴートの役割を担っていたと認識できたら、そのパターンを変えていきましょう。
そのための方法を挙げますね。
- スケープゴート現象を理解する。
スケープゴートは、自分のせいではない問題の責任を個人が特定され、責められるグループや家族でよく見られる現象であることを認識する。 - 自分の役割を特定する。
自分が家族やグループの中でスケープゴートの役割を果たしているかどうかを認識します。
そのために、
→他人とのやり取りを振り返ったり、
→スケープゴートに関与している可能性のある行動パターンを特定していきましょう。 - サポートを求める。
スケープゴートの力学を理解し、改善へと支援してくれるセラピストやカウンセラーにサポートを求めましょう。
パターンを変えて健全な境界線を設定するための戦略を立てるのにも役立ちます。 - セルフケアを実践する。
身体的にも感情的にも自分を大切にしましょう。
楽しい活動に参加したり、瞑想やヨガ、マインドフルネスを実践するのも良いでしょう。 - 効果的にコミュニケーションする。
グループや家族の他の人と効果的にコミュニケーションする方法を学びます。
→対立を避けて自分の感情やニーズを表現する方法や、
→他の人の意見に積極的に耳を傾ける方法など。
これらの方法にやってみることで、スケープゴートの役割を認識し、パターンを変えていきましょう!
でも、実際はグループの力関係を変えることは困難な場合もありますね。
結果が出るまでに時間と労力がかかる場合があると思います。
結果を急がず、ライフワークだと思って取り組んでいただくのが一番よいと思います。
セラピーやカウンセリングの重要性
スケープゴートから回復するためのセラピーやカウンセリングの重要性について考えてみましょう。
■アダルトチルドレンのカウンセリングや専門家は、彼らの経験や特性を理解し、適切なアプローチを提供するために必要です。
■アダルトチルドレンの相談を受け付けているカウンセラーが在籍しているオンラインカウンセリングもあります。
■スケープゴートの役割を担う方は、自分の中にある邪悪な思考や感情を抑圧して意識外に追いやることがあるため、自己認識は難しいかもしれません。
だから、スケープゴートから回復するためには、アダルトチルドレンのカウンセリングや専門家の支援が大切だと言えます。
自己受容や境界の設定、コミュニケーションスキルの向上
スケープゴートから回復するための自己受容や境界の設定、コミュニケーションスキルの向上について、以下の点が挙げられます。
- 自己受容
スケープゴートから回復するためには、自分自身を受け入れることが重要です。
自分自身を否定することなく、自分自身を愛することができるようになることが必要です。 - 境界の設定
適切な境界の設定は、スケープゴートから回復するために不可欠です。
自分自身を守るために、自分自身の感情やニーズを理解し、他人との境界を明確にすることが必要です。 - コミュニケーションスキルの向上
スケープゴートから回復するためには、コミュニケーションスキルを向上させることが重要です。
自分自身の感情やニーズを適切に表現し、他人とのコミュニケーションを円滑にすることが必要です。
以上のように、スケープゴートから回復するためには、自分の内側、対人関係などの外側の双方を改善していくことになります。
これらのスキルを身につけ、スケープゴートから回復していきましょう!
まとめ
アダルトチルドレンとしてのスケープゴートの役割の再確認とその克服方法についてご説明いたしました。
アダルトチルドレンのスケープゴートといわれる人は、
自分が問題児の立場になっても、周囲の絆が強く感じられる方がいいと感じて行動してしまいます。
注目を得る方法として、間違った行動です。
そして、目的のためなら手段は選ばない。
「自分のことを一番大切にできていない」ということから、「生きづらさ」に気づいた、という方がいらっしゃるかもしれません。
特殊な立場や行動をしがちなので、いじめられた経験があるかもしれません。
スケープゴートの方は、無意識の特殊な行動パターンをもつようになってしまった人だとも言えます。
あなたの中の特殊なロジックが、「生き方の癖」のようになってしまうのです。
そして、いざその「生きづらさ」に自分で気づいたとしても、どうしたらいいのか?わかりませんよね。
もし、「私、アダルトチルドレンのスケープゴート型かなぁ?」と思った方は、記述しました解決方法などを実践してえみてくださいね。