アダルトチルドレン(AC)という言葉は、1970年代のアメリカで生まれた概念です。
アダルトチルドレンとは、家庭が不仲だった、自分の感情の折り合いの付け方、対人関係の距離の取り方がわからないなどがあり「生きづらさを抱えて生きる人」のことを指します。
親が子育てに対する不安やアダルトチルドレンが感じる罪悪感があったり、自己否定をしていると、子育てに影響します。
アダルトチルドレンは、自分自身が過去に受けたトラウマが呼び起こされ苦しんだり、自分が受けた虐待などを思い出してしまう恐怖などを感じます。
これらをできるだけ改善していくことで、「次なるアダルトチルドレンを作る」という連鎖をとめていきましょう!
アダルトチルドレンの特性と子育てにおいて悩みの原因となる点
自己肯定感の低さ
アダルトチルドレンが子育てで自己肯定感の低さは、なぜ起こるのでしょうか?
- 子どものころに受けたトラウマが原因で、自己肯定感や自尊心が低くなってしまう。
- 子育てに対する不安や自信がないから。
- 自分自身がアダルトチルドレンだから、そのことに罪悪感や自己否定感がある。
- 子どもとの関係で、苦しさを感じる。
これらのことが、自己肯定感の低さへとつながっていいます。
つまり、親であるあなたが子どものころに受けた何らかのトラウマが、自己肯定感や自尊心が低くさせてしまうのです。
子育ては、今の時代は誰もが「慣れる」ほどの回数を経験のできないことでもありますね。
だから、始めてのことばかりで不安を感じたり、自信がないのは当たり前のことですよ。
過度な責任感
子育てで過度の責任感が原因となることについてはどうでしょうか。
- 適度な責任感は大事だけれど・・
子育てに対する責任感は、親にとっては大切ではあります。
でも、その責任感が過剰であれば、子供が負担に感ることもあるでしょう。
親の感情な期待も、子供の精神に大きな影響を与える可能性もあります。 - 親が感じる「生きづらさ」を子供に移してしまうかも?
アダルトチルドレンは、自己肯定感が低く、周囲の目や評価を気にしすぎる傾向があります。
親の「生きづらさ」という感覚が、子供に影響することも考えられます。 - 自己評価の低さのループにつながる。
子育てに対する不安や自信のなさ、自分自身がアダルトチルドレンであることによる罪悪感や自己否定感、子どもとの関係での苦しみなどが、なおさら自己肯定感を低くさせるというループも起こり得ます。
アダルトチルドレンが子育てで責任感が過剰になると、アダルトチルドレンが子供に連鎖してしまう可能性もあります。
\アダルトチルドレンの「インナーチャイルド」についてはこちらへ/
親からのネガティブな影響やトラウマ
子育てで親からのネガティブな影響やトラウマが原因となることについて考えてみました。
- 親からの体罰やネグレクトなどのネガティブな影響
これらは、子どもに深い傷を与えることがある。 - 親からの言葉の暴力も、子どもに大きな影響を与えることがある。
親からの言葉の暴力は、子どもの将来に大きな影響を与えるリスクが明らかになってきています。
子供の脳に対して大きな影響があるのです。
それが、さまざまな精神疾患につながってくる危険が高まるとされています。 - 子供時代に親からの期待が高すぎること。
そのことによって、達成感を得るという経験がないということが関係してきます。 - 子どもに対して無関心・過保護・過干渉などの環境で育ったこと。
何らかの間違った子育て環境に育つことで、子どもの心に深い傷を与えることがあります。
アダルトチルドレンは、親からのネガティブな影響やトラウマが関係あるとされています。
親からの体罰やネグレクト、言葉の暴力、過度な期待や圧力、無関心・過保護・過干渉などの間違った子育てなど・・。
これらの影響は、子どもに深い傷を与え、将来に大きな影響を与える可能性があります。
\機能不全家族の環境で育った人々について記事はこちら/
子育てにおける具体的な悩み
過度な心配
アダルトチルドレンの方が子育てをしていて、子供に過度な心配をしてしまうことについて考えてみましょう。
子供は、親からの言葉や行いを大きな影響や存在と感じています。
あなた自身のアダルトチルドレンを解消して、子供への影響を最小限に抑えていきましょう。
「良い親でいないといけない」という先入観
アダルトチルドレンの子育てで「良い親でいないといけない」という先入観について考えてみましょう。
アダルトチルドレンは、自己肯定感が低く、周囲の目や評価を気にしすぎるあまりに、常に生きづらさを抱えて生活しています。
「~でいないといけない」という言葉も、少し圧力を感じますよね。
では、このことについてもう少し深めてみましょう。
- 常に良い親でいないといけないのでしょうか?
もちろん、それができればすごく良いですよね。
でも、親の世代も、そもそも生きている人すべては「完全なる人格者」ではありません。
だから、そのことで苦しむのは、もうやめましょう。 - アダルトチルドレンであることは、マイナスなことばかりでしょうか?
ここでは、あえて逆に、「いいこと」も挙げてみたいと思います。
アダルトチルドレンは、自分の辛さも経験してきています。
だからこそ、できること、いいところなどがあります!
例えば、自分自身が受けたトラウマを理解できる。
そのことで、子どもに対して優しく接することができることもありますよね。
プラスの側面もあるのです。
恐れず、先入観を捨てて、できるだけ子育ての楽しさを経験していきましょう。
「この世は生きづらいものだ」という感覚を、子供に移さないように親である自らも癒やしていきましょう。
\アダルトチルドレン克服についての記事はこちら/
過去のトラウマの影響
アダルトチルドレンの子育てで、過去のトラウマの影響による具体的な悩みについて考えましょう。
- 子どものころに受けたトラウマが原因で、自己肯定感や自尊心が低くなってしまう。
- トラウマを、自分でも気づかぬうちに子育てしながら再現(再生・リプレイ)していることがあるかもしれません。
- あなた自身が、トラウマ体験を認識しきれていない場合、トラウマと似た経験を子供に回避させようとするなどをしてしまうかもしれません。
トラウマ経験を自ら把握することで、自分を癒やすことができます。
加えて、子育てへの影響を最大限に減らしていきましょう。
ネガティブな子育て経験のループをなくすためにも、自らの経験を認識していきましょう!
子どもとどのように遊んでいいかわからない
アダルトチルドレンで幼少期に寂しい経験をしてきた方は、「子供とどのように過ごせば良いのかわからない」と悩んでいる方がいらっしゃるかもしれません。
自らが「理想的な子育て」を体験していないのであれば、当然のことでしょう。
- 絵本の読み聞かせ。
- 子供のご機嫌を取りながら必要なケアを受けてもらう方法。
- 子供のケアをする際、あやす方法。
私達は、自分自身が受けてきた経験を、無意識下で行っています。
この経験があまり実感できず(大人との十分なふれあいをもたずにケアされる)大人になった人は、上手に子育てができない、、
こどものあやし方がわからない、、
どのように一緒に過ごせば良いのかがわからない、、。
そんな方もいらっしゃいます。
あなたが大人になったのは、誰かがあなたの生命を維持するよう努め、ケアをしてきてくれた結果です。
子供のケアの仕方は、これから習得していけばいいですよ。
あなたの不安に寄り添ってくれる存在を見つけましょう。
グループに参加するのもよいかもしれません。
解決方法
自己認識と自己受容
自己認識は、自分自身を客観的に理解し、自分の感情や行動を認識することを指します。
一方、自己受容は、自分自身をありのまま受け入れることを意味します。
以下にそれぞれの具体的な意味を示します。
自己認識の方法
自己認識は、自分自身を客観的に理解することを指します。
自分の感情や行動を認識し、それらを客観的に見つめていくことで、自己理解を深めることができます。
- 日頃、自分が何に反応しているか?
-
感情が乱れること(悲しくなる、いらついて怒ってしまう、など)
- 自分の頭で考えていてマイナス思考になった際、そのきっかけとなったことは何か?
-
例:親のことを思い出してから落ち込みだした、会社の◯◯の件で落ち込みだした・・など。
- 自分が今(または過去や生まれつき)「あるもの」と「ないもの」について考える。
-
「手に入れられない(欲しい!と思っていること)」
「私だけが持っているもの(才能や恵まれた環境など)」
これらを感情を抜きにして、ただ客観的に、把握して認識する。
自己受容の方法
自己受容は、自分自身をありのまま受け入れることを指します。
自分の欠点や弱点、過ちを受け入れる。
その方法をご説明していきます。
たとえば、それが自分自信の「欠点」「弱点」だったとしましょう。
「◯◯のときに、このようなことが起きた。」などと具体的な事柄を書きましょう。
事柄を書き出す際に、ためらい、恥ずかしさやつらさなどが出てきた場合は、その理由について考えてみましょう。
自分で自分に(子供に話しかけるように)以下のような質問をしてみましょう。
「なぜ、恥ずかしいって感じるのかな?」
「なぜ、腹が立ったの?」
「どんなことに腹が立った?」
「他になにか思ったことはある?」
「なぜ◯◯だったの?」という質問を重ねていってくださいね。
ここでは、ただ、「ひたすら事実を知る」ための質問を重ねていきます。
決して、「自分(または誰か)を責める、なじる」などを目的とはしません。
「客観的事実」を知り、認識することが大切です。
私達は、無意識に「自分の立場や考え、感情」にコントロールされながら暮らしています。
その「自分の立場、考え、感情」が完璧に偏りのないものであれば良いのですが、実際にそれは難しいと思います。
自分というフィルターを通してしまっていますから・・・。
このやり方は、「自分というフィルター」を外し、客観的な立場、視線をもつようにするために行います。
とにかくこの方法を続けていくと、段々と「自分を客観視する」という感覚が理解できるようになるかと思います。
そうなったときに、心境もかなり変化が起こってきます。
諦めずに、日々続けてみてくださいね。
良好なコミュニケーションの確立
今、もし小さいお子さんをお持ちの方でしたら、カウンセリングを早速、子供さんとのコミュニケーションに活用していきましょう。
- 子供の感情を共有する。
- 感情の波を子供と一緒に体験する。
親であるあなた自身も、子供のように正直に話しましょう。
子供の話を最後まで聞いてあげましょう。
子供の話を遮らずに、聞きましょう。
真剣に、耳を傾けましょう。
興味を持って、内容について、子供に質問をしましょう。
その体験が子供にとって、どれだけ大切なことか?
子供だったあなたにとってどれだけ大切なことか?
だんだんと理解できるようになるのではないでしょうか。
また、コミュニケーションは、家庭内や子供に対してだけではなく、あらゆる方面に影響してきます。
自己受容、自己認識が進み、自己肯定感があがれば、周囲とのコミュニケーションについてもそれほど悩みを抱えることがなくなってくるはずです。
自己受容、自己認識を高めるということは、
「あなたが、あなた自身と、良好で肯定的なコミュニケーションを取れるようになること」です。
サポートの活用
アダルトチルドレンのサポートグループに参加したり、専門のセラピストに相談するなどの方法もご検討ください。
アダルトチルドレンが子育てに悩んだときに相談できる場所は次の通りです。
- 臨床心理士やカウンセラー
アダルトチルドレンが子育てに悩んだときには、臨床心理士やカウンセラーに相談することが有益です。彼らは心の専門家であり、アダルトチルドレンの問題に理解を示し、適切なサポートを提供します12. - オンラインカウンセリング
オンラインカウンセリングサービスを利用することも選択肢の一つです。オンラインカウンセリングは、自宅や自分のペースで相談ができるため、利便性が高く、アダルトチルドレンにとって心理的な負担を軽減することができます。 - 専門の相談室や団体
アダルトチルドレンの問題に特化した相談室や団体も存在します。
こうした場所では、アダルトチルドレンの特有の問題について理解を示し、適切なサポートを提供しています。
これらの場所では、アダルトチルドレンが子育てに関する悩みを打ち明け、適切な支援を受けることができます。
まずは、ご自分に合った「癒しの方法」を模索してみましょう。
リフレッシュ・ジョイのオンラインカウンセリング
私自身(五十嵐)もアダルトチルドレンでした。
自分で問題に気づいてはいたものの、具体的な方法がわからず、もがき続けてきました。
ある時、私は思いました。
「自分でその原因に気づいて、どこをどう変えるべきなのか?
それをやるのは自分でしかないのではないか?(誰かに把握してもらえるわけではない)」
それから、まったくの手探り状態で「自分の問題ある性格を改善するワーク」を始めました。
私は当時はカウンセラーではありませんでした(整体師)が、日々、細かなワークを続けることで、困っている(または誰かを困らせている)自分の気質が改善されていく・・
そういう経験を積み重ねてきました。
この長い自己流のやり方を、自分なりにお客様に説明できる状態にまでもっていって、体験していただくために、オンラインカウンセリングを始めました。
ご相談者には色々なタイプがあり、やり方はその方に合わせて柔軟に対応します。
「自己受容・自己認識のワーク」を一緒に行いましょう。
そして、癒しの過程を経験してくださいね。
\当店の無料オンラインカウンセリングを、あなたの癒しの方法としてご検討ください/
まとめ
アダルトチルドレンを克服できないまま子育てをすると、癒やされずに自分の中に眠っていた記憶が呼び覚まされて、子育てに不安を覚えることがあると思います。
- あなたの中にある、「癒されきっていない記憶」はどんなことですか?
- 自信のなさ、罪悪感や自己否定をどうやって克服すればよいのでしょうか?
これらについて深めて、その原因を知り、癒やす方法について書きました。
いかがでしたか?
子育て中には、いろんなことが起こります。
そんな中、「あなたの知らなかったあなた自身」が目覚め、自分自身でびっくりすることもあるかもしれません。
あなた自身が受けてきた子育て(されてきた)経験を、良い部分だけを使い、不要な(良くない)部分を浄化させ、やめていきましょう。
ぜひ、一緒に取り組んでいきましょう。