どのような人が、アダルトチルドレンになりやすいのか?
「私はアダルトチルドレンじゃないのかなぁ?」
そんな疑問をお持ちではないですか?
この記事では、下記のことを説明しています。
- アダルトチルドレンってどんな種類があるの?(6種類に分類して説明します)
- アダルトチルドレンが生きづらくなる原因について
- アダルトチルドレンの生きづらさを解消する方法について(2種類をご紹介)
「私はどのタイプか?」読みながら考えてみてください。
まずはしっかりと現状を把握していきましょう。
日常生活で感じている感情のどの部分がアダルトチルドレンなのか?
それを理解することで、自己認識ができるようになっていきます。
自分がいる状況を認識することが、とても大切です。
記事前半ではアダルトチルドレンのタイプを紹介し、後半ではその改善方法について説明しますので、ぜひ読んでくださいね。
アダルトチルドレンには6つの種類がある
アダルトチルドレンとは、幼少期に家庭環境や親子関係で深い影響を受け、成人後もその影響を引きずる人のことを言います。
性格 | 外からの印象 | 実際の内面 | |
---|---|---|---|
ヒーロータイプ | ・周囲の期待に応える ・過剰な責任感 ・完璧主義 | ・優秀 ・成功している ・しっかり者 | ・自己否定 ・孤独感 |
スケープゴートタイプ | ・受け身である ・責任を負う立場 | ・できない子 ・おとなしい | ・「自分のせいで」と感じる ・自信がない |
ロスト・ワンタイプ | ・目立たない ・顔色を伺う | ・自己主張しない ・おどおどしている | ・自己重要感がない ・孤独感 ・自己否定 |
ケアテイカータイプ | ・親切 ・しっかり者 | ・献身的である ・気が利く | ・尽くしすぎる ・空虚感 |
ピエロタイプ | ・明るい ・中心的な存在 | ・目立つ ・ひょうきん | ・孤独を感じる ・自分を押し殺す |
イネブラータイプ | ・献身的 ・やさしい | ・尽くすタイプ ・がんばり屋 | ・自己犠牲で疲れる ・承認欲求が強い |
アダルトチルドレンには6つタイプがあり、それぞれ異なる特徴や悩みを抱えています。
本記事では、アダルトチルドレンの代表的な種類とその特徴をわかりやすく解説します。
1.親の期待に応えるために自分を押し殺す(ヒーロー)
親や家庭環境の期待に応えるため、自分の感情や欲求を押し殺し、過剰に努力する傾向があるタイプです。
ヒーロータイプの方は、外からは優秀で成功しているように見えます。
でも、内面では自己否定感や孤独感に苦しむことが多いです。
幼少期に「家族を助けるために自分が頑張らなければならない」という役割を背負わされてきたのではないでしょうか?
常に頑張ってきたので、「他人の期待に応えない自分には価値がない」と思い込むかもしれません。
自分の価値を他人からの評価(他人軸)で判断するようになりやすいです。
家庭内で親がアルコール依存症などの問題を抱えている場合は・・
- 「しっかり者」として家族を支えようとする。
- 良い成績を取ることで家庭の問題をカバーしようとする。
子どもは、そのようにしてサポートしようとします。
その子どもは、大人になってからも過剰な責任感や完璧主義が常に心の底にあるかもしれません。
一見、「しっかり者」に見えるヒーロータイプですが、自分の本心に向き合えず苦しむ人が多いと感じます。
自己受容や内面の癒しのワークに取り組むと良いですよ。
性格 | 外からの印象 | 実際の内面 | |
---|---|---|---|
ヒーロータイプ | ・期待に応えたい ・過剰な責任感 ・完璧主義 | ・優秀 ・成功している ・しっかり者 | ・自己否定 ・孤独感 |
2.家族の不満や怒り等のはけ口になる(スケープゴート)
家族の不満や怒りのはけ口として扱われてきたというタイプです。
家族内で問題や葛藤が生じた際、その責任を一方的に押し付けられることで形成されます。
親が自分のストレスや不満を子どもに向けてしまうので、子どもは「悪い子」として扱われて育ちます。
そして、子どもは「自分が家族の問題の原因である」と信じ込んでしまいます。
スケープゴートタイプは、家族内での役割に苦しんできたのだと思います。
自己認識や他者との健全な関係を築くことが難しいと感じるのではないでしょうか。
自分のしてきた経験を、しっかりと掘り下げましょう。
そして過去の経験を受け止め直すことで、だんだんと心が軽くなりますよ。
性格 | 外からの印象 | 実際の内面 | |
---|---|---|---|
スケープゴートタイプ | ・受け身 ・責任を負う立場 | ・できない子 ・おとなしい | ・「自分のせいで」と感じる ・自信がない |
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3.家族に無視されて存在を消す(ロスト・ワン)
家庭内で存在を無視されたり、意見を否定された経験から、自分の存在を小さくしようとする傾向をもつタイプです。
無視されたり否定されてきたので、自己表現や他者との関係構築が苦手になることが多いです。
幼少期に家族から無視されて育つと、子どもは「自分は重要ではない」と感じるようになります。
行動としては、以下のようなタイプです。
- 自己主張や感情を出さないようにする。
- 目立たないように振る舞う。
- 孤独感や自己否定感が取れない。
具体的にどのような状況か?を説明しますと・・
- 学校や職場で意見を求められる場面でためらってしまう。
→(「どうせ自分の意見は価値がない」と感じる)。 - 親密な人間関係を築こうとすると、相手に過剰に合わせてしまう。
→いつしか「自分でも自分のことがわからない」という状態になる。
このような方は、自分の存在意義を確立するために少しずつ自分の感情や意見を表現する練習をすると良いです。
性格 | 外からの印象 | ヘッダーラベル | |
---|---|---|---|
ロスト・ワンタイプ | ・目立たない ・顔色を伺う | ・自己主張しない ・考えがわかりにくい ・おどおどしている | ・自己重要感がない ・孤独を感じる ・自己否定 |
「自分は価値がある」と感じられる経験を積み重ねていきましょう!
4.親子が逆転する(ケアテイカー)
親子関係が逆転し、幼少期から親の世話や感情の管理を担ってきたというタイプです。
その結果、自己犠牲的な性格を持つことが多いです。
- 親が未熟であった。
- 親が感情的に不安定だった。
- 親が依存的な性格である。
子どもは、そのような親を支えて生きてきました。
親のことを優先し、自分の感情やニーズを抑え込むという日常を過ごしてきたのです。
親がアルコール依存症だった場合、子どもは親を慰めたり、家計を管理する役割を担うことになったりします。
また、親の感情的な要求に応えて、親の「安定」を保とうとするかもしれません。
他者を支えることで自身の存在価値を見出す傾向が強いです。
「支えを必要とする人」が身近にいないと、自分の存在価値を見いだせない心理状態になりがちだともいえます。
回復のためには、適切なサポートや自己ケアを学ぶとよいでしょう。
性格 | 外からの印象 | 実際の内面 | |
---|---|---|---|
ケアテイカータイプ | ・親切 ・しっかりしている | ・献身的である ・気が利く | ・尽くしすぎて疲れる ・空虚感 |
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5.自分を押し殺し、ムードメーカーになる(ピエロ)
次に、家庭の不安定さをカバーするために自分の感情を抑え、周囲を楽しませる役割を担うタイプです。
幼少期に感情を表現する場が奪われて育ちました。
そのため、自分の本音や弱さを隠し、ユーモアや陽気さで場を和ませることを身につけています。
家庭内の緊張を和らげようとする防衛的な行動パターンを形成してきました。
家族の間で争いが絶えない環境に育つと、子どもが「おどけ役」となって笑いを提供し、問題から目を逸らさせたりします。
周囲に「明るい人」と見られますが、内心では孤独や悲しみを感じています。
一見、陽気に見えても、実は自分を押し殺していることが多いのです。
感情を解放し自分を受け入れることを実践、体験していきましょう。
性格 | 外からの印象 | 実際の内面 | |
---|---|---|---|
ピエロタイプ | ・明るい ・中心的な存在 | ・目立つ ・ひょうきん | ・孤独を感じる ・自分を押し殺す |
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6.過剰な献身(イネブラー)
他者の問題や欲求を優先し、自分を犠牲にしてでも支え続ける行動パターンをもつタイプです。
- 自己肯定感が低い。
- 他者からの承認を得たい。
幼少期に家族の中で問題を抱える親や兄弟を支えてきた人が経験しがちなパターンです。
この経験から、どのような環境を作り出そうとするか?
また、陥りやすい状況はどんなものか?
- 大人になっても、周囲を支援することに執着する。
- そのことで、不健康な対人関係(恋愛や家族関係など)に苦しむ。
他者を支えたい。
でも、そのことに執着しすぎて、自分自身のことを犠牲にしてしまうリスクがあります。
献身的に尽くしすぎることで、相手が依存的な精神状態になることもあります。
そのことで、苦しくなったり、満たされない思いも増してしまいますね。
自分の感情や欲求を認識し、健康的な境界線をしっかり設定し、自分を大切にする練習をしましょう。
性格 | 外からの印象 | 実際の内面 | |
---|---|---|---|
イネブラータイプ | ・献身的 ・やさしい | ・尽くすタイプ ・がんばり屋 | ・自己犠牲で疲れる ・承認欲求が強い |
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アダルトチルドレンの生きづらさの原因
自尊心が低くなる
自尊心は、幼少期の経験や家族からの評価に基づいて形成されます。
親からの否定的な言動や無関心、不安定な態度から「自分は十分ではない」「愛される価値がない」といった思い込みを持つようになります。
子ども時代に「何をやっても失敗する」と親から言われ続けた人は、大人になっても失敗を恐れて行動を制限し、自分の能力を過小評価することが多いです。
そのため、職場や人間関係においても自己肯定感が低くなり、生きづらさを感じるようになります。
低い自尊心は、幼少期の家庭環境からの影響で形成されます。
でも、大人になった後もその課題に向き合えば、自己肯定感を取り戻し、自由で生きやすい人生を築くことが可能ですよ。
過剰な依存心
他人に過度に依存することで自己判断や行動に自信を持てず、対人関係や生活の中で困難を感じる人もいます。
幼少期に親から適切な愛情やサポートを受けられなかった場合、自分の感情やニーズが否定され、「自分では何もできない」という無力感が形成されることがあります。
その結果、他者に頼らなければ安心感を得られず、依存心が過剰に強くなります。
- 友人やパートナーに常に意見を求める。
- 周囲に決断を任せてしまう。
日々、そうやって他人に委ね続けると、自分の意思がわからなくなることがあります。
他者に拒絶されることを恐れたり、周囲との関係性が不健全になっていく・・。
過剰な依存心は自己成長や自立を妨げ、対人関係のトラブルを引き起こす要因になります。
克服のためには、自分の感情や価値観を認識し、自分の力で物事を選び取る練習をしていくことをおすすめします。
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うつ病など二次被害が起きやすい
不安定な家庭環境で育つと、「自分は愛されていない」「価値がない」という思い込みが形成され、心理的な負荷として蓄積されていきます。
大人になってから、対人関係や社会生活での生きづらさにつながり、うつ病のリスクが高まります。
親から過剰な期待や厳しい批判を受けた子どもは、大人になっても自己否定感を抱えることになります。
- 職場や家庭での失敗に過剰に反応してしまう。
- つい、繰り返してしまう。
- だんだんと無力感や抑うつ状態になっていく。
アダルトチルドレンにとって、幼少期の傷が原因で二次的な精神疾患を発症しやすい現実があります。
専門的なサポートを受け、自分の感情に気づきながら癒しのプロセスを進めることが重要です。
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アダルトチルドレンの生きづらさを解消する手段
認知療法
認知療法は、自己の思考パターンを見直し、現実的で建設的な考え方を促進する方法です。
アダルトチルドレンの多くは、自己価値感が低く、過去の家庭環境や人間関係の影響で不安や恐れを抱えがちです。
否定的な思考を具体的に特定し、挑戦する方法を学びましょう。
そうすることで、思考の歪みを正し、自己肯定感を高めることができます。
認知療法での方法(大まかな流れ)を説明します。
「自分はいつも失敗する」と考えるアダルトチルドレンに対して、
→その思考が現実的でないことを示す。
→過去の成功体験や小さな進歩を振り返る。
認知療法で深いところまで理解するよう掘り下げていきます。
続けていくと、いつしか自己評価が変わり、自己信頼が築かれていきますよ。
認知療法は、アダルトチルドレンが自分自身を否定的に捉える思考を変え、より柔軟で前向きな視点を持つ手助けとなります。
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薬物治療
アダルトチルドレンが抱える生きづらさの解消には、心理的なアプローチが中心となります。
薬物治療は、補助的手段として存在します。
主に、不安や抑うつ症状の緩和に使用されます。
アダルトチルドレンは、幼少期のトラウマや不安定な家庭環境から、過剰なストレス反応や慢性的な不安を抱えることが少なくありません。
精神的な負担が蓄積し、日常生活に支障をきたす場合があります。
抗うつ薬や抗不安薬は、神経伝達物質のバランスを整えることで、これらの症状を軽減します。
心理療法を補完し、生きづらさの軽減を助ける手段の一つとして、薬物療法が存在します。
薬物治療は、一時的にリラックスできたり集中できたりしますが、問題の根本的な解決の手段とはなりません。
薬を長期的に服用することは個人的にはおすすめしたくないです。
専門医の診断と指導のもと、慎重に進めましょう。
【実体験】毎晩酔って父が母にDVをする家庭で育ち、
アダルトチルドレンの自分が人生と向き合っていく話
私(五十嵐)は、割と壮絶な人生を送ってきました。
私がアダルトチルドレンを克服するまで
全て実話を赤裸々に書いてますので、一度見てみてください。
まとめ|生きづらさを抱えていたらカウンセリングを受けてみる方法もある
いかがでしたか?
アダルトチルドレンになりたかった人なんていません。
生まれたときは、私達にはなんの常識も価値観もなかったはずです。
ただ「生まれた」だけでしたよね。
赤ちゃんは、「生きること」だけがすべてだったはず・・。
でも、だんだんと育っていく中で、いろいろなことを教えられ、経験してきました。
親だった人たちは、子供時代の私達からは、「完璧で」「立派な人」に見えたましたよね。
彼らは「大人」で、だから、「正しい」んだよね!
そう思っていませんでしたか?
でも、改めて考えてみてください。
- 「彼らは、本当に完璧だったのか?」
- 「常に正しいことを言っていたのか?」
- 「彼らの子育ては、常に正しかったのか?」
って。
すべてに「イエス」と言えるでしょうか?
違うこともありますよね。
子供の頃、大人だと思っていた親たち。
彼らも、未熟で、生きることに苦労していたのかもしれません。
「寂しい」「理解してくれる人がほしい」「一人にしないでほしい」
そう思っている大人だって、たくさんいます。
あなたのご両親が、そう思いながら子育てをしていたとしても、おかしくないですよ。
寂しかった私。
癒やされなかった私。
大人になった私達の胸の中にも、まだそのような「子どもの私」がいるんです。
カウンセリングで、「幼い頃の私の声」を、聞いてみませんか?
その「幼い頃の私の思い」を、一緒に言語化しながら声をかけていきましょう。
それは、今の私が「他人に求めがちなこと」と、つながっているかもしれません。
時間をかけて、温かい心で。
あなたの中の、幼い子供の私の声を。
しっかりと、聞いていきましょう。